見応えのある記事→SNSのわずか140字が戦場を変えた、ロシア軍の嘘を暴いた市民とは

『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』
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「情報」についての凄さと怖さを教えてくれています

私は、ほとんどテレビは見ないので、今回のロシアによるウクライナへの攻撃は、ほぼ全てインターネット上からの情報です。

毎日、気になる情報を見ていると、コロナでもそうでしたが、今まで見えなかったいろいろなことが、あぶり出されているように思います。

先日、たまたま、日本のデジタル庁に採用された、という人と会話する機会がありましたが、日本の情報に対しての国の基本姿勢は、危機的な状況だと思いました。

今回の記事は、情報に関して、改めてたくさんのことを気づかせてくれるいい内容でした。

ぜひ、元サイトで全文をご確認ください。

SNSのわずか140字が戦場を変えた、ロシア軍の嘘を暴いた市民とは
『140字の戦争 SNSが戦場を変えた』

一部抜粋

興味深いのは、SNSが報道のあり方に変化をもたらしたことである。

2014年7月17日に起きた、マレーシア航空17便撃墜事件を覚えているだろうか。

ロシア政府はこれを「ウクライナの仕業」と発表したが、それは嘘であると暴露したのは民間人たちだった

彼らはSNSに投稿された大量の情報の真偽を入念に確かめることで、従来のジャーナリストや調査機関にはできなかったことを成し遂げたのである。

これは、SNSが、いい方向で作用している例ですね。

16歳のパレスチナ人少女ファラ・ベイカーは、西洋諸国のメディアがイスラエルを被害者のように見せる偏向報道をしていると確信していた。

真実を伝えるべくファラは、市民ジャーナリストとして空爆にさらされる毎日の生活のナラティブ(語り)を、ツイッター上で英語を用いて発信することにした。

イスラエルの破壊の実態を世界に伝えて国際社会の非難を喚起し、イスラエルの軍事行動を封じ込めるためだ。当初はあまり反響がなかったが、空爆の激化や死傷者の増加にともない、フォロワー数が800から20万に増えるまで、わずか数週間しかかからなかった。

海外メディアも、ファラのツイートを取り上げ始めた。英国のタブロイド紙《デイリー・ミラー》が「16歳のパレスチナ人少女、ガザへのミサイル攻撃を自宅からライブツイート」と報じた記事は、主にファラのツイートで構成されていた。

この記事を数百万人の読者が読んだ。他の主要メディアもファラを取り上げ、ファラをジャーナリスト同然に扱った。

情報の偽物工場

ヴィターリは自分が「トロール工場(トロールは荒らしを意味する)」で働いていることに気がつく。

ヴィターリが働く1階の「メディアホールディングズ部門」では、ロシアやウクライナにあるように見せかけた、

10~12のウェブサイトの記事が書かれていた。

また2階は「ソーシャルメディア部門」となっており、ロシア政府の対ウクライナ政策を支持する風刺漫画やミームをつくって、ソーシャルメディアで拡散していた。

ウクライナ人を装ったブロガーが、ウクライナの悲惨な状況を訴える偽記事を量産していたのだ。

2014年7月17日、トロール工場にとって一大事が起きた。アムステルダム発クアラルンプール行きのマレーシア航空17便が撃墜された事件だ。

乗客283名と乗員15名が死亡。新ロシア派の分離主義勢力が使用した、ロシア軍部隊の地対空ミサイルが原因と判明し、国際社会から非難が湧き起こった。

 この際もトロール工場は、「航空機撃墜はウクライナの仕業だ」と主張する記事を拡散して回った。

リベラルなヴィターリはトロール工場でやっていることに耐えきれなくなり、2014年末にトロール工場を退職した。

その後、ヴィターリがトロール工場での体験談を匿名でメディアに寄稿すると、その記事は大きな反響を呼び、トロール工場の実態が世に知れ渡ることとなる。

国家をあげての情報合戦ですね。

ずるくて、お騒がせ・嘘つきな迷惑YouTuberからも学べるのが自由のよさ

年末・年始に、日本のYouTuberの平気で嘘をつくずる賢い格闘家の言動を見ていて、最初は、腹立たしく記事を読んでいましたが、ある時期から、そうか、こういう発想で平気で嘘をついて、人を騙す人間がいるんだ、ということを教えてくれている、という観点で読むようになりました。

おかげで、今回の、偽情報のことも、マスコミやコメントでおかしい、と思っていた内容も、前よりも理解できるようになりました。

前提は、情報というのは、検閲や情報統制などをしないで、まずは、全部表に出して、議論できるようにしておいかないと、いけない、ということですね。

第二次世界大戦のことをいつも話してくれていた父と母の言葉を思い出す

身内が、何人も戦争で亡くなり、無念そうに戦争の悲惨さ、平和の尊さを話してくれた父や母の言葉を思い出します。

今、現実にウクライナで起きている戦争のニュースは、本当に胸が締めつけられる思いですが、今の日本の平和は、先の戦争で戦った日本を守る、家族を守る、という思いの上に成り立っている、ということを改めて気づかされます。

核軍備についての議論も活発ですが、今すぐにできることは、どの国にも負けない情報力をもつことだと思います。

偽情報を見分ける能力、的確な情報を発信する能力、そのお手本になるのが、今の台湾やウクライナだと思います。

はやく、日常の生活が戻りますように・・。

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